※6月28日追記あり
ソニーの本気!ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン新発売
2021年6月25日に、ソニーの最新ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンが発売しました。
どうも手あたり次第といった具合にユーチューバーやブロガーに事前に配りまくったらしく、6月頭あたりからネットにWF-1000XM4案件があふれかえっていました。それだけソニーの本気と自信が伺えます。
当然当ブログなんかに企業案件が届くはずもないので発売日以降のレビューという形になりましたが、それでもいち早く入手できたので、(珍しく)いち早く感想を述べていきたいと思います。
正直ワイヤレスは・・・と思っていた。
ワイヤレスイヤホンのレビューでいきなり言うのも・・・という感じですが、正直私はワイヤレスイヤホンに魅力を感じておりません。また、ノイズキャンセリングにもあまり魅力を感じておりません。
というのも、(技術的な話は長くなるので避けますが)同価格帯で比べた時ワイヤレスは有線に比べ音質に劣るからです。有線イヤホンはコードの扱いが面倒ということがあるかとおもいますが、正直価格と音質の差を考えた時、それを覆すほどの面倒さじゃないなと私は思ってしまいます。いつ何時でも気軽さよりも音質を優先したくなるタイプです。
だから実は、そもそもイヤホンよりもヘッドホン派。聞き比べちゃうとやっぱり全然違う。だからワイヤレスなんて個人的には論外と思っていました。
しかし社会人になり早・・・何年だろう。まあいいや。大学生の頃は電車の中でヘッドホンで聞いていましたが、ヘッドホンってごく小の音で聞かない限り絶対音漏れするし、社会人にもなってたとえわずかでもヘッドホンで音漏れしているのはさすがにダサい(の前にマナー違反)ので、ヘッドホンは家用に回し、イヤホンを持つようになりました。
ということで外ではイヤホン派になったのでワイヤレスも少し使ってみましたが、あれ意外と手軽じゃないよね!取り出して電源入れてBluetoothつないで再生してって有線とあんまり手間変わらないじゃん、定期的に音途切れるしピピとかたまに鳴るし、ってことですぐに有線に戻ってしまいました。だから現在は完全に有線派です。
ところが6月になって、ソニーがWF-1000XM4(その時は型番なんて知らなかった)を出すなんて言い出しました。いや、もちろん知るきっかけはユーチューバーです。商品に興味がなければ見もしませんが、私は音響機器はソニーの音が合うと思っているので、その新商品とあってちょっと気になるじゃないですか。しかもLDAC(ハイレゾ音質対応)に対応していると。結果、ソニーの策略にまんまとはまってしまいましたとさ。
現在の視聴環境
感想を述べる前に、現在の私の視聴環境について紹介します。
1軍 ソニーウォークマン+MDR-1AM2(4.4mmバランス接続)
2軍 Xperia1Ⅱ+ShureSE215(外出用)
※LSPX-S2(スピーカー)もあるので、部屋でゆったりアコギメインの曲を聞き時などにPC or Xperia1Ⅱにつないで使用することもあります。
という感じです。ご覧の通りそこそここだわってはいますが、お祝いやプレゼント以外では基本的に沼にはまるほどのお金を持っていないので、数年に1回(主にソニーの)数万円の一般向けの一番いいやつを買っている感じです。
以前は5年前ぐらいに中古で買ったソニーのポータブルアンプをたまに使用していましたが、重いのとかさばるのと、スマホをXperia1Ⅱに変えたらポタアンの有無であまり違いが感じられなくなったため、久しくお留守番となっております。
なお、過去に使ったことのあるワイヤレスイヤホンは、Amazonか楽天で買ったやすっちい分離型ワイヤレスイヤホンと、SHURE AONIC215で、実際それぞれ数回ずつしか使っていません(やすっちい方はクオリティーもやすっちかったから、215の方はリコールがあって回収に出したから)。
WF-1000XM4は2軍のSHUREに取って代わる予定です。
Bluetoothの進化ってすげー ※6月28日追記
「気軽さ」がウリのワイヤレスイヤホン。音質の前にまずは本当に気軽いか確かめなければなりません。ということでBluetoothを設定。さて、お手並み拝見・・・
最近のBluetoothの進化ってすげー!
はい、ストレスフリーでした。まず、ケースから取り出した瞬間電源がONとなり、スマホが即認識。曲を流せばすぐ聞けます。てがる!ノイキャンと外音取り込みも左耳タップで簡単切り換え(設定による)。Xperia1ⅡはBluetoothコーデックがLDACにも対応しているので、接続品質を音質優先に変更。スマホにハイレゾ音源は入っているが、数で言えば圧縮音源が大多数なのでDSEE Extreme(圧縮音源をAIの力でハイレゾ級にアップスケーリング)もON。まあXperia1Ⅱ側でもDSEEあるんですけど、有線限定だったような気もするし、ONで困ることはないので。
こんな状態で主にハイレゾ音源を聞きながら近所に買い物に出かけました。音質は後で語るとして、驚いたのが接続の安定感!
あれだけ簡単に接続できるにもかかわらず(簡単さは安定感に関係ないけど)、音が飛んだり途切れたりすることが一切ありません!センター街ほどではありませんがまあ人混みと言える程度のところでです。以前のものならば多少は音飛び音途切れはありましたが、本当に一切ありませんでした。
もしかしたら、最近のそこそこのレベルのワイヤレスイヤホンならすべてそうかもしれません。私は知りませんが、AirPodsあたりは手軽さと接続品質がとても良いそうです。だからWF-1000XM4もそのくらいやってもらわないと困ります。
でも、LDACですよ!通常、Bluetoothでつなぐ場合のコーデックはAACかSBCです。Bluetoothは時間あたりに伝達できる情報量に制限があるので元の音源の人には聞こえない(づらい)部分をカットしてデータ量を圧縮していますが、LDACはソニーのスペシャルな技術で(少ししか)カットせずに伝送しています。そのため96kHz/24bitまでのハイレゾ音質に対応しています。しかし、送る情報量が多いということはその分余裕もないため、接続の安定感はAACなどに劣ると言われていますし、現にWF-1000XM4の設定でも接続優先にするとLDACではなくなります。
で、今回は「音質優先(LDAC)」で出かけたわけです。それでも途切れない安定感。これほどまでの進化にはもう脱帽です。これだけの安定性を見せられれば、もはやBluetoothを接続問題で否定することはできません。
※実は最初、定期的にピピッという音が鳴っていました。ああ、ユーチューバーが散々良いと言ってもやっぱりBluetoothはこの程度か、と思ったのですが、設定で「音声アシスタント」(Google アシスタントやAmazon Alexaが使えるらしいが、そもそもどちらも使っていない)をOFFにしたら一切鳴らなくなりました。なにかスマホが反応していたのかな。
※6月28日追記
レビューにおける試用は休日でしたが、平日の通勤でも使用しましたので報告します。
さすがにLDACでは首都圏の主要駅は無理でした。聴けないこともないですが、音切れが多かったです。ただ、接続優先(AAC)では全く問題なし。不安も感じられませんでした。「何がなんでも良い音で」という場合には接続品質をこまめに切り替える必要があるかもしれません。
確実ではありませんが、アプリではなくスマホの設定の方で「音質優先」ではなく「自動」にすれば、その都度最適なコーデックを勝手に選んでくれるかもしれません。常にAACになってしまう可能性もありますが。
音質はどうか・・・WF-1000XM4は「本物のジーンズ」!?
さて、本題の音質はどうか。
持っている機器を使って色々聴き比べてみました。
曲は主にTRUEのBlast!。たしか劇場版「響け!ユーフォニアム」の主題歌ですね。96kHz/24bitなのでハイレゾです。withオーケストラバージョンなので、JPOP・アニソンでありながらクラシックっぽさもあるというハイブリッドな曲なため、私は聴き比べでよく用います。
・・・うん。やはりバランス接続のMDR-1AM2にはさすがにかないません。MDR-1AM2は音量の小さい楽器の音までしっかり聞こえますし、重低音もしっかり「音」として聞こえるだけの「輪郭」があります。WF-1000XM4はそこまでではないかな。
SE215との比較はどうか。何か違う気はするけど、メーカーが違うと音の味付けも異なるからその違いかな?ということで何度も付け替えて聴き比べました。結果、どっちも良し悪し・優劣はあるのですが、SE215の方がボーカルが少しクリアで、低音がより響くかな?というような印象の違いがありました・・・ってあれ?これ異常なことですよ!
SE215は1万円程度はする「有線」イヤホンであるのに対し、WF-1000XM4は「無線」です。値段はWF~の方が高いとはいえ、有線と無線でこれだけ差の判別が難しいというのはなかなかない。比較対象
が有線という時点で異常なんです!
これをジーパン、いやジーンズで例えてみましょうw
ハイレゾ音源で比べた場合、情報量で考えれば有線が本物のジーンズでワイヤレスはジーンズプリントのストレッチパンツ。履き心地はストレッチパンツの勝利だけど、おしゃれさは本物のジーンズに軍配が上がります。で、バランス接続は高級ジーンズ。職人の手で一から作られ、染色まで手作業。一方AACは普段履きに最適。最近のものは出来がいいので、ぱっと見ジーンズにしか見えません。でもさすがによく見れば違うなって感じ。でWF-1000XM4(LDAC)はというと、ワイヤレスということで分類上プリントですが、間近で見ても本物のジーンズとの区別がほとんどつかない。じゃあストレッチきいてる方がいいよね。ついでにノイキャンもついてるしって最後ジーンズじゃなくなってる。
本当はワイヤレスイヤホン同士で聴き比べができればよかったんですが、さすがに1年前の音(AONIC215)との比較はできないのでご勘弁を。でも、ハイレゾ音源を有線イヤホンと遜色ないレベルで聴けるのはすごいことだと思います。
ひとつだけ気を付けてほしいことは、iPhoneではLDACで接続できないこと。Bluetoothは両方に対応しているコーデックでしか再生できないので、LDACに対応していないiPhoneではAACでしか聴けません。それでもDSEEでアップスケーリングされるんで、結構いい音で聴くことはできると思います。
本格的に2軍(外出用)になりそう
今までは触れてきませんでしたが、「聴く」以外も良いポイントは色々あります。その代表が充電。ワイヤレス充電に対応しているので、お手持ちのワイヤレス充電器にケースを載せるだけで充電ができます。ワイヤレス充電は小さいものほど使い勝手が増す(スマホサイズでギリ)と思っているので、これは本当に手軽で便利です。配線が減ります。
ここまで手軽でしかも音質も大差ないとなると、おそらく本格的に2軍(外出用)になると思います。いいお値段なので簡単手を出せる代物ではありませんが、買い替えの時期やステップアップの時期ならば第一候補になってもいいものではないでしょうか。
あ、ちなみに360 Reality Audioにも対応しています。サンプルしか聴いていませんが、すごいですね!本当に「360°」です。斜め前とかから音が聞こえます。少しだけ興味がわきました。
2か月程度使用して、困ったことが出てきたので追加レビューしました(悪いことではない)
【WF-1000XM4】ノイキャンすごい!すごいけど・・・という話
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また、以下はAmazon・楽天の商品ページです。ぜひご覧ください。
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