第3週目の来場者特典は書下ろし小説!
現在公開中の劇場版ソードアート・オンラインープログレッシブ、その第3週目の来場者特典を入手しました。BDは買う予定なので3回も観るつもりはなかったんですが・・・書き下ろし小説とあっては無視できない!メルカリでとも思ったけれども、いくらふっかけられるか分からないし、欲しいものは新品で!という謎のオタク根性により結局はまた観に行くことにしました。おもしろいからいいんだけどね。
※映画自体のレビューやどの劇場(IMAX、フルダイブサウンド、ドルビーアトモスなど)で観ればいいかなどは別記事でやります。
おまけというより1巻の中の1つの章という感じ(=しっかり楽しめる)
原作小説ソードアート・オンラインープログレッシブは、私の好きなライトノベルの中でも3本の指に入ります。オリジナルのSAOも好きですが、ドラクエみたいな古典的な王道RPG好きからするとやっぱりアインクラッド編が1番!
※原作小説の詳しいレビューは以下の記事をご覧ください。
【ソードアート・オンライン プログレッシブ】あえて”P”からという選択もあり!?新作アニメ前にRPG感覚で気軽にSAO世界に入ろう
とにかくそのくらい好きなので、書下ろし小説なんて出されたら手に入れないという選択肢はありません。とはいえ特典、つまりおまけです。原作ファンだから楽しみだけど、実際ページ数は60ぐらいだし、映画を観ただけの人でも楽しめるかは別問題かなーと思っていたんですが・・・
読んだ感想としては、しっかり楽しめました。面白かったです。
「ソロプレイヤー・キリトが、アスナと出会うまでを描く前日譚!」と公式で謳われていたとおりデスゲーム開始2日目のお話で、特典書き下ろし小説にありがちな「なんてことない1日」ではなくしっかりゲーム攻略をしていました。初心者をはじまりの街に置き去りにしてスタートダッシュを決めるベータテスターたちの心の内とは。そんな今まで暗示されるだけでなかなか描かれなかったことを、ゲーム最初期のひとつのクエストを通して描く物語となっており、最低限今回の映画を観ていれば楽しめる構成になっていました。映画で出てきたセリフ(ファンにとっては何度も見聞きしているセリフ)にあったものも登場しており、細かいところまで映画の内容を覚えている人なら「これがあの時のやつか」というような小ネタもあります。
はっきり言って、これをプログレッシブ(原作小説)1巻の中に組み込んでも何ら違和感がない。そう思うぐらい完成度の高いものとなっています。
とはいえ、やはり原作(オリジナルもプログレッシブも)を読んでいる人の方が楽しめることは間違いない。どちらから読んでも問題ないかと思いますが、原作未読の方はそちらも読んでみることを強く勧めます。
アルゴファンは特に必読!
さて、原作ファンにはもうひとつ言うことがあります。書き下ろし小説はアルゴのお話ですよ!
プログレッシブはオリジナルのSAOに登場した脇役に今まで以上にスポットライトを当て、キャラを深掘りしていることも魅力のひとつです。特に情報屋のオネーサンことアルゴは、第4の主人公とも言えるくらいの頻度で登場しており、プログレッシブですっかりファンになってしまったという人もいるのではないでしょうか。
※キリトアスナに続く第3の主人公とも言える人物はプログレッシブのオリジナルキャラ。ミトじゃないよ!
※アルゴはオリジナルのSAOでも最近登場回数が増えており、そちらでファンになった方もいるかもしれません。というか作者自身が気に入っているんじゃなかろうか。
それだけプログレッシブと切り離せないアルゴですので、今回の劇場版でも彼女の出番を期待した人も多いのではないでしょうか。かくいう私もその一人です。ところが、実際にはほとんど登場しませんでした。農家のお風呂のシーンもあったのに、アルゴの存在は消されてた・・・まあ映画はアスナとミトの話がメインだったのでしょうがないんだけど。アルゴは最後にちょろっと出てきて、しかも劇場版第2弾の予告もあったので、第2弾ではオネーサンの活躍に期待です。
話を戻して特典小説のお話。
映画本編ではほとんど出番のなかったアルゴですが、逆に書き下ろし小説では中心人物です。まあ主人公はやはりキリトですが。さきほど「初心者をはじまりの街に置き去りにしてスタートダッシュを決めるベータテスターたちの心の内とは」という内容の小説だということを書きましたが、「たち」と書いたのは、まさにキリトだけでなくアルゴの思いも一部描かれているからです。基本的にはつかみどころのない彼女ですが、まだ情報屋としてのキャラが定まっていない(まだ情報屋として何も成し遂げていない)時点でのことなので、彼女の素に近い部分が垣間見える・・・というのは言い過ぎでやはりつかみどころはありませんが、それでも何を目的としなぜ情報屋をしているのかということが少し描かれています。読んだ後には彼女のキャラクター性がより深まった感じがしました。
また、特典小説を読んだ後にテレビシリーズ第1期を見て、1期の出来の良さに改めて感心しました。なぜなら、彼女がやりたいと語っていたことが上の層の時点で実現されており、それが10年前のテレビシリーズで描かれていたからです。しかも話の本筋ではなくほぼ背景として。これは川原先生がすごいのかアニメ制作陣がすごいのか分かりませんが、どちらにしてもオシャレだなと思いました。
ということで、原作ファンのなかでもアルゴファンは特に必読の一品となっております。11/13(土)からの1週間、しかも数量限定なので入手機会は記事投稿時(11/14)から数日とかなり限られていますが、最悪ブックオフやメルカリででもいいので、なんとしても手に入れてみてください。
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