①では、私がwindows派でapple嫌いであることを書いたが、今回は続きとして、appleもあり(世の中的にありなのは当然です。自分的に)なのではないかと思い始めた出来事に関して書いていく。※ちなみに現状私が寝返ったのは、iPadはあり、というところまでだ。
その出来事は2つ。(正確に言うと、2つ目は買ってから知った)
ひとつめはapple pencil。
私は教師をしているのだが、教育現場ではいまだに紙とペンが必須となっている。それは授業も学校業務も多くが紙ベースだからという理由もあるが、私自身もしかたなくでなく積極的に紙とペンを使用している。
積極的に紙とペンを使う理由のひとつめは、パソコンの融通の利かなさだ。
私を含め多くの教師は授業で使うプリントをwordで作成していると思うが、wordでは文字を任意の場所に書くのがとても面倒くさい!例えば穴埋め問題を作ったとする。問題用紙を作るうえでは何の問題もない。しかし、模範解答を作成しようと思った時には、多少の問題が生じる。問題用紙の空欄部分に答えを書きたいが、wordにおいて、空欄部分は「何も書かれていない」のではなく「スペースが書かれている」ので、空欄部分にそのまま答えを入力すると、後ろの文が右にずれる。そのぐらいスペースを消せばいいと思うかもしれないが、そもそも問題用紙は生徒が紙に鉛筆で書くことを想定して作成しているので、答えよりも多くスペースを空けている。(例えば、答えが4文字なら6文字分など)漢字とひらがなカタカナで空ける幅も異なるので、答えを入力するときにスペースの調整がとても面倒くさいのである。
じゃあテキストボックスで入れればいいと思うかもしれない。その通り。でも1ページの中に10個以上の空欄があったら、そんなの手間でしょうがない。手書きならばそんなわずらわしさなく書き込める。結果、一旦印刷して、それに書き込んで、それをコピーして配ることになる。だからいまだにペンが必要なのである。またデータとして解答を残すとなれば、さらにスキャンという仕事も加わる。
紙とペンを使うふたつめの理由は、考えをまとめるためだ。
全て頭の中で完結できる一部の天才は違うかもしれないが、多くの人がより深くより速くアイディアを出し考えをまとめるためには、白い紙に自由に書き始めるのが一番手っ取り早い。おそらく、構成に頭を使う必要がないからだ。アイディアを挙げるだけならパソコンでも問題ないかもしれないが、深く考えるためには「書く位置」は重要だ。パソコンでは「段落」や「改行」、「スペース」に気を配りながら書かなければならないが(=構成)、紙に書く場合、それはかなり自由に行える。1行目と2行目の間に後から書き足したくなった場合でも、最悪小さく書けばなんとかなる。
少なくとも私はこう考えているので、紙とペンは必須なのである。
だが、紙とペンの決定的な欠点もある。管理の面倒さだ。それが考えをまとめるメモとなればなおさら。数が多くなれば、何をどこに書いて、それをどこにしまったのかが段々わからなくなってきて、しまいには紛失するに至る。それをいちいちスキャンするのも手間。
あーwordとかPDFに直接ペンで書き込めないかなー。あ、タブレットとタッチペンでできるかも。
ということでいろいろ検索してみたし、スマホにタッチペン(スタイラスペン)で試してみたりした。最近いろんなスタイラスペンが出ているので期待していたが、文字を書くうえではどれも不十分。特に位置と時間のずれ(遅れる)が気になった。どの端末でも使えるというのは、どの端末にも最適化されてないと同義ということらしい。
じゃあ端末とペンがセット(オプションだとしても)ならば最適化されているだろうということで出てきた候補は3つ。Huaweiのタブレット、microsoft surface、iPad。wordを多用するならタブレットは厳しいだろうということで、surfaceを買おうと思った。
教室に持っていくことを想定していたのでできるだけ軽いものが良く、surfafe goに決めかけた。が、残念な事実に気づく。この子は頭が悪い(CPUの性能が低い)!一般的に、動画編集などをしなければ、そこまで高い性能はいらないと言われる。教師はそもそもパソコンであまり複雑なことはしない。だが、実は扱うファイルは死ぬほど重い!資料として画像を張り付けまくっているからだ。結果、大した作業はしないのに高い性能を求めるのである。goじゃなければcore iシリーズなのに。でも重い。
そこでやっと、iPadを調べ始めた。そこで出てきたapple pencil。どうやらこれで本格的な絵を描く人もいるらしい。ペンの性能は飛びぬけているようだった。心配していたofficeの互換性だが、office365のおかげか知らないが、以前よりもはるかに問題がなくなったようだった。そこで私は自分の派閥(?)を裏切り、iPadに手を出すことを決めたのだった。(最初は持ち運び重視でmini。使い始めて2台持ちも便利だと思い、pro 11inchを追加購入。高かった。細かく書くと長くなるのでやめるが、「映す」用と自分で「見る」用があると便利。)
寝返る要因となったふたつめの出来事は、iPadOSが2019年9月にリリースされたことだ。
上でも書いたように、これは買ってから知ったことであるが、それまでのiPadはiOSだったので、実質大きくなったiPhoneでしかなかったようだ。それはUSB-C端子を搭載したiPad Proも同様で、それによってさまざまな問題があるが、個人的に一番の問題はUSBメモリー等外部メモリーが使えなかった(画像以外のファイルにアクセスできない)ことだ。wordなどのファイルを扱いたい場合はオンラインストレージを利用するしかなかったので、wi-fiなどの電波を受け取らない限り、望んだ使い方はできなかったようだ。これは買ったタイミングが良かったとしか言いようがない。
そんなこんなで買ったタイミングも功を奏し、嫌っていた割にはすんなりiPadに入っていくことができた。使い始めるとやはりappleはデザインがいいし、パソコンの代わりにはならないが、近いことはできる。ペンシルでメモも書け、管理もできる。持ち運びデバイスとしてはかなり優秀であると、今では思っている。
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